サステナビリティの
実現に向けた取り組み
阪神高速技術株式会社は事業を通じて、
サステナブルな社会の実現に向けて日々取り組みを進めています。
1. 阪神高速グループの
サステナビリティへの基本姿勢
阪神高速グループは、社会を構成する一員として「サステナビリティ」を共通の価値観と認識し、
令和5年1月に「サステナビリティ基本方針」と「CSR活動指針」を策定しました。
サステナビリティ基本方針
環境・社会課題がグローバルに拡大し、社会全体で課題を解決することが求められている現代社会において、阪神高速グループも社会を構成する一員として、「サステナビリティ」を共通の価値観と認識し、「私たちのCSR=企業の基本的な責任にとどまらず、社会の要請や期待に対してグループ一体となって柔軟に応えていくこと」を実践することで、一人ひとりが輝き、多様な豊かさにつながる持続可能な社会の実現に貢献し、自らも持続的に進化・成長することを目指します。
CSR活動指針
阪神高速グループは、自社を取り巻く社会の要請や期待、変化を感性鋭く捉え、グループ一体となって柔軟に応えていくために、すべてのステークホルダーの皆さまとコミュニケーションを図りながら、以下の3つの活動を推進します。活動にあたっては、SDGs(持続可能な開発目標)を羅針盤として関連付けるとともに、ESG(環境・社会・企業統治)を重視して取り組みます。
- 企業存続の基礎活動(コンプライアンス、リスクマネジメント、情報セキュリティ等)を徹底します
- 高速道路事業の深化・進化、関連事業のさらなる展開を図ります
- 経営資源(ヒト、モノ、ノウハウ等)を生かし、「安全・安心」「人づくり」「地域・社会の活性化」「環境」を重点テーマとした社会貢献活動を実施します
これらは、阪神高速グループのサステナビリティへの基本姿勢を示すものであり、世界共通言語であるSDGs(持続可能な開発目標)を羅針盤として事業に関連付け、事業を通じてSDGsの達成に貢献するとともに、サステナビリティの実現を目指します。
2. 阪神高速技術としての
サステナビリティ
阪神高速技術の長期ビジョンである「組織風土」、「業態・事業領域」、「社員満足」の3つのビジョンには、
SDGs目標の達成に寄与する4つの重点施策が紐付いています。
阪神高速技術は、サステナビリティの実現に向けて、それらの重点施策を軸とし、
様々な取り組みを行っています。
3. 組織風土ビジョンの
サステナビリティ
組織風土ビジョンには、
「維持管理のプロ集団を実現するための総合技術力の向上」と「安全文化のあくなき追求」の
2つの重点項目があります。
「維持管理のプロ集団を実現するための総合技術力の向上」では、
3つのSDGs目標、「安全文化のあくなき追求」では、1つのSDGs目標に寄与します。
維持管理のプロ集団を実現
するための総合技術力の向上
これまでの成果
現場マネジメント人材を育成する
土台・仕組みの構築
- 各職能レベルに求められる役割を明確にし、面談等を通じて浸透
若手人材育成・技術継承
- 若手社員を主体とした勉強会を開催
成果発表会の様子
今後のさらなる取り組み
現場マネジメント人材育成の体制確立と推進
これまで実施してきた人材育成の仕組みについて検証・改善を行い、現場マネジメント人材育成プログラムを確立させます。また、勉強会等を通して、品質・安全面に対する意識を養うための仕組みを構築し、運用していきます。
さらに、これまで使用した勉強会資料や遠隔臨場等の映像データを取り纏め、人材育成・技術継承のための教材を作成し、社内教育を実施します。
勉強会の実施
取り組みの効果
責任感と現場感覚をもち、常に主導的な役割を担うことが出来る
現場マネジメント人材を育成し、維持管理のプロ集団へ
寄与するSDGs目標
働きがいを創出します。
安全で持続可能な
輸送システムを整備します。
安全文化のあくなき追求
これまでの成果
日々の安全への取り組みによる事故件数の減少
- 安全大綱の確実な実施
- 安全関係勉強会
規制作業の安全性向上
- 安全誘導システム「ほたるいか」の開発、改良
(順行投映、輝度1.5倍、TN監査路治具)
-
掘り込み式資材車の導入
今後のさらなる取り組み
最新技術の導入・開発
お客さまや工事作業員の安全確保等を目的として、安全誘導システム「ほたるいか」を導入しておりますが、さらなる作業性向上(設置時間50%削減)および適用範囲の拡大(追越車線対応)に向け取り組んでいきます。
また、協調安全(ラインライトや人感センサ等の作業車搭載、デジタルサイネージ導入等)による安全と省力化の両立を図ります。
安全誘導システム
「ほたるいか」の改良
事故防止活動の継続
社員全員が安全管理のレベルアップを意識し、過去事例や最新技術等を活用した事故防止活動に取り組んでいきます。
-
安全誘導システム
「ほたるいか」の改良 -
交通安全集中月間の設立
(講習会風景)
取り組みの効果
「事故ゼロ」を達成
寄与するSDGs目標
4. 業態・事業領域ビジョンの
サステナビリティ
業態・事業領域ビジョンの重点項目には、
「将来を見据えた一歩進んだ技術の確立と推進」があります。
「将来を見据えた一歩進んだ技術の確立と推進」では、3つのSDGs 目標に寄与します。
将来を見据えた一歩進んだ技術の確立と推進
これまでの成果
路面スマートメンテナンスシステム構築
- ドクターパト2.0(定期点検)と日常点検を融合し、舗装・伸縮装置の路上Sランク損傷発生率を削減
AI活用
- AIによる診断技術を伸縮装置に対して導入を開始し、舗装の学習を完了
AIを用いた路面診断
ICTを活用した高度な道路施設管理の実践
- 損傷の見える化により、舗装集約補修計画策定にかかる作業時間を1/4に短縮
- 低コストかつ高度な管理手法を導入
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AIを用いた路面診断
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損傷の見える化手法の検討
今後のさらなる取り組み
新技術導入による点検手法の高度化・合理化
ドクターパト2.0のさらなる適用拡大へ向けた検証を実施していきます。
ドクターパト2.0
点検データ活用の高度化
AI等を活用することで点検の省力化・高度化に取り組んでいきます。
電流兆候解析装置をすべてのジェットファンに拡大することで、整備計画策定のデータとして活用していきます。
建築点検においては、点群データを取得し、過去との変位量比較等、点検の仕組みを高度化していきます。
電流兆候解析
予知保全の考え方を取り入れた
効果的で効率的な損傷補修計画の策定
将来の要補修損傷への進展抑制のため、予知保全の考え方を取り入れた効果的・効率的な補修計画を策定します。また、補修計画を確実に実行するために新工法の検討・開発等を様々な視点から現場に導入します。
予知保全の模式図
現場作業の担い手の安定確保と品質向上
認定(マイスター)制度を確立し運用開始
マイスター制度
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ドクターパト2.0
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電流兆候解析
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予知保全の模式図
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マイスター制度
取り組みの効果
事後保全から
予知保全の考えを取り入れ
「考える維持管理」にシフト
寄与するSDGs目標
を通じた高いレベルの
経済生産性に貢献します。
安全・安心・快適な高速道路を
提供します。
5. 社員満足ビジョンの
サステナビリティ
社員満足ビジョンの重点項目には、「働き方改革による生産性の向上」があります。
「働き方改革による生産性の向上」では、4つのSDGs目標に寄与します。
働き方改革による生産性の向上
これまでの成果
電子化による業務効率の向上と
ペーパーレス化の実現
- 工事情報等共有システム、施工管理支援アプリを導入しペーパーレスを実現
- 各システムが連携する仕組みの構築に着手
- 執務室の環境改善の実施
-
専用システムを活用した電子化
今後のさらなる取り組み
デジタルツールを用いた業務の省力化と
プロセス見直しによる効率化
業務効率の向上およびオフィス環境改善
既存の仕組み・システムの徹底した見直しによりDXを推進し、煩雑な事務作業を簡略化することで、業務全体の生産性を向上させます。その結果、書類作成等の時間を現場・品質・技術に携わる時間にシフトさせ、技術力向上に向けた挑戦が出来る環境を整備します。
-
作業全般のプロセスの見直し
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ウェアラブルカメラ・
タブレットの活用 -
定型業務の自動化
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オフィス環境の改善
取り組みの効果
業務効率化・職場環境最適化
DX・ペーパーレス推進
寄与するSDGs目標
労働環境の実現、
経済生産性の向上で
「働きがい」「経済成長」
両軸を実現します。
紙資源の使用量削減に
貢献します。